ホフステード氏の業績を継承し、将来に活かすための知的拠点「Friends of Hofstede」参加レポート②

 

 

2023年10月にオランダで開催された、ホフステード氏の業績を継承し、将来に活かすための知的拠点「Friends of Hofstede」に宮森が参加しました。
オランダ、英国、ドイツ、ノルウェー、米国、メキシコ、ブラジル、シンガポール、インド、中国、インド、そして日本から参加者が集まり、宮森は4年ぶりの参加となりました。

ここで得た宮森の学びをご紹介します。

 

 

IBM従業員満足度調査から得た「国の違いが大きな違いを生む」という結果

 

1965年、IBMの最初の従業員満足度調査は、世界中を旅して従業員の声を聞くことから始まりました。
その頃はインタビューされることに慣れていない従業員がほとんどで、そこから人間関係を作り、さまざまな声を収集し、それを基に質問票を作成し、2回にわたり119,000人以上のデータを収集して分析が行われました。

その結果、階層、性別、職種、年齢よりも国の違いが大きな違いを生むことがわかりました。

その後、ジュネーブのIMDで教鞭をとりながら、経営者や経営学を学ぶ修士生に同じ調査票を使用して分析を行い、IBMと同様の結果が得られました。

 

文化人類学と統計的手法により、6次元モデルを開発

ホフステード先生はエドワード・ホール、マーガレット・ミードなどの文化人類学の先駆者の業績に注目しました。
文化人類学は社会に長期間滞在して観察し、非数値的なデータを主に扱い、主観的な要素や質的な特徴を重視して調査や研究を行います。Qualitative approach(質的アプローチ)です。

ホフステード先生はこのアプローチに Quantitative approach(量的アプローチ)を組み合わせ、数値を用いたデータの分析や測定を中心に統計的な手法を使用して現象や関係を評価し、国の違いと共通点を1−100のスコアで視覚化する国民文化の6次元モデルを開発しました。
これをまとめた最初の書籍「Culture ‘s Consequenses」は、18の出版社に断られた後、ようやく1980年Sage社から出版されました。

 

 

 

一般社団法人CQラボは、ホフステードCWQの日本オフィシャルパートナーとして、カルチャーに関してトータルな学びを提供しています。CQ®(Cultural Intelligence)とは…「様々な文化的背景の中で、効果的に協働し成果を出す力」のこと。CQは21世紀を生き抜く本質的なスキルです。Googleやスターバックス、コカコーラ、米軍、ハーバード大学、英国のNHS(​​​​国民保険サービス)など、世界のトップ企業や政府/教育機関がCQ研修を取り入れ、活用されています。

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